遭難した

ブログのスタイルがまだ完成もしていない状態でこの記事を投稿している。
ひょっとしたら数日後にはスタイルが決まって見た目に変化があるかもしれない。
という前置きをしているが、新年を迎えて改めて現在の己の体型をマジマジと鏡で見る。

・・・酷いもんだ。東京から移住して今年で9年目になる。半分東京、半分山梨の時期を入れると10年目だ。全く歩くことがなくなる車生活の里山生活。そのくせ食欲が旺盛で仕方ない。増えた体重分、膝への負担も増してくる。筋肉も柔軟性を失う。炭水化物、特に小麦を使った麺類の消費が増えると体はドンドン痛んでくる。田畑の仕事は体の関節に負担をかけることはあっても増えた脂肪を減らすような運動にはなっていない。そこで一念発起して体を動かそうとしたのである。

とりあえず散歩。歩こう。歩くと言ってもここは里山。自宅から八ヶ岳へ向かって登るようなものだ。
田舎風景や別荘地を横目で見ながら歩くのは結構楽しくて1時間〜2時間は歩けてしまう。でも意外と散歩というよりはトレッキングに近い感じになる。

毎回3時過ぎ以降から歩き始めるのだが、散歩を初めて3日目くらいの出来事。
帰りの道でちょっとだけ遠回りをしようという気持ちに動かされて、今まで歩いたことのない道へ入る。日も落ちてきて薄暗くなってきている。「まぁ〜、行けるだろう、きっとあそこへ繋がっているよなぁ〜。」ってなもんで突き進む。

これが大きな判断ミスになった。予想していた道が途中で途切れており、どこへ繋がっているのかわからない道をただひたすら歩くしかなくなった。「戻ればいいじゃん!!」心の声が叫んだ。
不思議なもので、人は今来た道を戻ることに抵抗を感じるのだな。どうしても前進したくなるのだ。
ドンドンあたりは暗くなり、あっという間に夜になった。
目の前を大きな黒い鹿が飛び出してきてよぎり、風に揺れて木々達がざわめく。「熊が出てきたら・・・」いろんなことが頭をよぎる。幸い、舗装された道を見つけることができたので、ひたすら歩く。どうやらちょっとした山の尾根を歩いているらしい。結構な距離。途中怪しいソロキャンプの残骸のようなものを見つけたり、軍隊の歩く足音を聞いたり・・・(ちょっと曰く付きの場所を歩いていたらしい)動物の走る音を聞いたりするが姿なく。なんとか見慣れた大通りへ出た時はどんなに安心したか。
かなり里山を下ってしまった。実はここからが一番怖かった。
人が歩ける幅もない国道を、自宅まで歩かなくてならない。しかも登り。この国道はすごい勢いで車がたくさん通る。道幅いっぱいの大きさのトラックも多い。暗闇の中、跳ね飛ばされないように歩かなくてならないことが一番怖かった。案の定、足元が見えず、側溝へ落っこちたりした。無様な格好を対面から来たドライバーに見られた・・・。

唯一の頼りが携帯のライト。これで自分の所在を激しく通行する車へアピールしながら国道を歩く。

家を出てから4時間。ようやく自宅へ。よく歩き通したな・・・とちょっと自分を見直した。筋肉痛は酷いけどまだまだ体力はありそうだ。しかし、まさかの散歩から山道遭難になるとは・・・。
反省した。すごーく反省した。暗くなってからの歩きはよくよく気をつけなくてはならない。
街中を歩いているのとは訳が違う。ここは里山。常に獣が近くにいる。乱暴な車や整備の整っていない国道。

修行は続くよ。人生サバイバル。望む未来へ。

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